量子コンピュータ
先日、都内にある理系大学の修士1年の方と話す機会があった。 その人は「量子コンピュータ」の研究をしているらしい。
「量子コンピュータ」
なんとなく名前は聞いたことあった。でも、何がすごいのかは全く知らない。
せっかくだからその人に突っ込んだ。
量子コンピュータはどんなもので、何がすごいんですか?
出会った場所は、居酒屋。時間もたっぷりある。周りは男だけ。 その人は、目の色を変えて、ひたすら量子コンピュータの魅力を話してくれた。
量子コンピュータには2種類あって、、、
宇宙が5つあるとして、、、
人間があの壁にぶつかっても、すり抜けれる可能性がある、、、、
そんな普段聞かないような次元の違う話を長々としてくれた。
でも、簡単に言ってしまえば、 既存のコンピュータよりはるかに早いスピードで計算をしてくれる ものらしい。
後日、『量子コンンピュータが人工知能を加速させる』という本を読んで知ったが、既存のコンピュータの1億分の1のスピードで計算するのである。 つまり、3年数ヶ月かかっていた計算を1秒で計算し終えてしまう。 (この本に、その人が紹介してくれたことが、9割ほど書かれていたので、すいすい読めた。)
『量子コンンピュータが人工知能を加速させる』 www.amazon.co.jp
恐怖を覚える速さである。
しかも、この本の核となっている内容は、 量子コンピュータと人口知能の融合 だ。
最適な解を求めるような問題は、規模がどれだけ大きくても量子コンピュータに解かせれば、一瞬で答えが返ってくる。
例えば、カーナビでのルート検索で、渋滞予測・天候などの条件を加味した最適なルートを提案してくれたり、天気予報の精度も格段に上がるだろう。 法律や医療の分野でも、過去の経験から新しく起こる事象に対して最適な対応策を導いてくれる。
もうひとつ興味深いのが、世の中で使われている暗号を一瞬で解くことができてしまうことである。
既存の暗号技術は、因数分解が基礎となっている。 人間が当たり前に解く因数分解は、コンピュータにとっては非常に解くことが難しい問題だった。
しかし、量子コンピュータは、莫大な計算量を持って、その因数分解を解いてしまう。
つまり、既存のほとんどのシステムは、ハッキングされ放題だ。
量子コンピュータが誕生するのは、それほど遠い話ではない。 カナダのベンチャー企業では、商用化に向けて、すでに量子コンピュータを開発している。 そこにGoogleやNASAが出資している。
日本もこの流れに乗り遅れないように早く手を打つことが、必要だろう。
テレビで、なんでこういうニュースが流れないかが不思議でしょうがない。 本当に、危機感を持っている人は、ネットで常に情報のキャッチアップが必要だろう。